今回はポートレート用に人気のストロボ(スピードライトとも言う)を、初心者の方にもわかりやすく解説しながらご紹介したいと思います!
・おすすめのストロボ
・おすすめの理由
・ストロボの選び方
・純正品との違い
まずはおすすめ商品のご紹介
まずはオススメをご紹介します!
因みに下記の商品はオフストロボ(カメラから離してストロボを使うこと)に対応しています!オフストロボについてはこちらにまとめています!
オフストロボしない方にも下記の商品はおすすめなのでご安心ください。
・Neewer TT560
アマゾンで売り上げ1位のストロボ。安いが光量は十分です。
おおよそ欲しい機能は揃っていますが、TTL(自動調光)いわゆるオート発光機能はありません。また、後ほど詳しくご説明しますが、ハイスピードシンクロという機能もありません。
・Godox TT600(Sony用)
・Godox TT600(Canon,Nikon,Pentax,Olympus用)
Godoxはストロボ界で今最も注目されているブランドです。安価でありながらその性能はカメラメーカー(Canon,Nikon,Sony等)のそれと全く引けを取りません。
注意点として、先ほどのNeewerと同じくTTL(自動調光)はありません。
そんな方にはGODOXのもう一つ上位機種のこちらをオススメします。
・GODOX TT685(Canon用)
・GODOX TT685(Nikon用)
・GODOX TT685(sony用)
先ほどのtt600の上位機種でTTL機能が備わっています。(そのほかには、チャージ速度が速い、無線使用時にIDの設定が出来きる、と言う利点もあります。)
オフストロボ(カメラから離してストロボを使うこと)で撮影する場合、ラジオスレーブというものをカメラに装着します。そのラジオスレーブとストロボのチャンネルを合わせると、オフストロボが出来るようになります。
しかしそうした場合、イベント撮影など他のカメラマンが沢山いる時、他にも近くに同じチャンネルを使用している人がいると混線してうまく使えなくなってしまうのです。
その時、チャンネルの他にID設定ができれば混線することはほぼ無くなります。
ちなみにこちらのGODOX TT685は私も愛用しています。
もちろん!
ではまず、ストロボを選ぶ際の5つの基準を一緒に見ていきましょう。
その1.発光量
一番初めに見るのはGN(ガイドナンバー)です。
簡単に言うと「発光量」です。数字が小さいほど光量が遠くへ届きづらいということになります。
しかし、各メーカーによGNの計算方法が若干違うため、一概にGNが高い方が発光量が強いとも言い切れません。
メーカーごとに計算方法が違うのはカメラ業界が見直さなければならないルールですね。
計算方法はとてもややこしくなるので割愛しますが、当サイトで計算しているのでお勧めしている商品についてはご安心ください。
その2.首振り機能
次に首振りができるかどうかです。
このように向きを自在に変えることができ室内撮影で便利です。
室内撮影ではストロボの光量を最小にしても光が強すぎたりします。
その際にストロボを天井に向けて反射させて被写体を照らすなどの技法(バウンズ)が簡単にできるのでとても便利です。
逆に、向きを自在に変えれないと表現方法が極端に狭まってしまうので必須の機能です。
その3.TTL(自動調光機能)の有無
ETTL,iTTLなどメーカーによって呼び方は違いますが、同じものと思って良いです。
そして「TTLは不要」と考えいているカメラマンは少なくありません。
シチュエーションがどんどん変化して、なおかつ一瞬を逃せないブライダルの撮影など、半分「記録用」としての場合は活躍するでしょう。
しかしポートレートのように「1枚にかけた撮影」などでTTLを使用するカメラマンを私は知りません。(私もTTL機能のついたTT685を使用していますが、一度もTTLモードは使用したことがありません。)
今後カメラを上達したいと考えているのならマニュアルのみのストロボを買っても良いでしょう。
それはID機能がついていたからだよ!
カメラマンが多いイベント撮影などでオフストロボをすると、ID機能がないとたまに混線するんだ!
あとは、、えっと、、TTLを使う場面が今後来るんじゃないかなってのも正直あったよ。笑
その4.ハイスピードシンクロ機能の有無
実はストロボの光はカメラのシャッタースピードを1/200(カメラによって1/250など)よりも早く設定しては意味がありません。
それ以上に早いシャッタースピードにすると、ストロボの光が光る前にシャッターが閉じてしまうのです。
シャッタースピードを1/200より速くして、かつストロボで撮影するには「ハイスピードシンクロ」という機能が必要になるのです。
昼間の屋外ポートレートの場合、シャッタースピードが1/200では背景はかなり明るくなってしまい、白とびの原因となってしまいます。
そのため、シャッタースピードを速く設定して暗くし、ストロボを使えるハイスピードシンクロはとても効果的です。
ハイスピードシンクロは便利ですが、その代償として光量は格段に落ちます。そしてストロボ自体も傷めるため、各メーカーも使用を控えるよう明言しているほどです。
さらにチャージにも数秒かかることから諸刃の剣とも言えます。
※ハイスピードシンクロを使用(シャッタースピードを速く)せずに白とびを抑える方法として、「NDフィルター」というものがあります。NDフィルターについては別記事にてまとめていますので気になる方は是非ご覧ください。
フル発光(1/1)、いわゆるフルパワーでのストロボの発光もあまり推奨されていない上に、やはりチャージには時間がかかります。
大きい光量を持つ高価なストロボを使うカメラマンはその辺りを考慮しているのです。
そうだね。
だから最後の項目はこれ!
その5.値段
一番大事ですね。節約できるところは節約しましょう。
各メーカーが出しているストロボの価格を見てみましょう。(※価格は2021年4月現在)
(スマホからご覧の場合、横にスライドできます。)
機種 | GN | TTL | 首振り | ハイスピードシンクロ | 値段(アマゾン) |
Canon 600EX II-RT | 60 | 有 | 有 | 有 | 約50,500円 |
Nikon SB-5000 | 55 | 有 | 有 | 有 | 約64,500円 |
Sony HVL-F60RM | 60 | 有 | 有 | 有 | 約58,800円 |
富士フィルム EF-X500 | 50 | 有 | 有 | 有(対応カメラのみ) | 約49,000円 |
どれも上位機種なので、かなり高額なことがわかると思います。
かなり高いよね、少し前まではカメラマンはみんなこの辺りを頑張って買っていたんだ。。
でももうそんな時代は変わったから安心して!
では続いて、これら各カメラメーカーの上位機種と同格の力を持っている、GODOXをはじめとしたストロボ界注目の3メーカーのストロボを見てみましょう。
機種 | GN | TTL | 首振り | ハイスピードシンクロ | 値段(アマゾン) |
GODOX TT600 | 60 | 無 | 有 | 無線のみ可 (※1) | 約8,000円 |
GODOX TT685 | 60 | 有 | 有 | 有 | 約13,800円 |
YONGNUO YN560IV | 58 | 無 | 有 | 無 | 約8,800円 |
Neewer TT560 | 38 (※2) | 無 | 有 | 無 | 約3,600円 |
※1.ラジオスレーブ使用時のみ可能
※2.Neewerはかなり謙虚な計算方式をとっていました。当サイトで計算し直したところ、他社のGN54相当です。
これらは中国製なので、カメラマンは最初全員そう思いました。
しかし、流通してから数年が経った今、その性能の高さと安定さに、「純正品のストロボを買う時代は終わった」と断言するカメラマンが多くなっています。私もその一人です。
強いて言えばサポートが弱いと言えます。故障時の不安と、機器の説明書が日本語対応していません。
しかしネットで検索すれば使い方は出て来るので安心かと思います。
また、GODOXにおいては日本の会社であるケンコーが正規代理店となったため、サポートも強化されたと言ってよいでしょう。
激安のNeewerはどうなの?
先ほどの表の最後にNeewerのTT560をご紹介しています。
価格が激安で光量もあるため、アマゾンで売り上げ1位を記録しています。
いいえ!これもおすすめです!
ただし、他の機種に当然のようについている、「照射角の設定」ができません。
照射角とは光をどう飛ばすかです。広角(例24mm)で飛ばすと光は広がりますが遠くまで届きません。
照射角を105mmで飛ばすと遠くまで強い光が飛びますが広がりが無くなると言った具合です。
しかし、ポートレートにおいては殆どの場合ディフューザーを装着するので、関係ないと言っても過言ではありません。
まとめ
単純にTTLやハイスピードシンクロ、ID機能が欲しい方は、GODOXのTT685一択だと思います。
そして、それらの機能が必要ない方はNeewerTT560やYONGNUO YN560IV、そして、GODOXのTT600をお勧めします。
YONGNUOとGODOXは機能が似ているので迷うと思います。
個人的には、今最も勢いのあるGODOXをお勧めします。
・ケンコーが正規代理店
・使用者が多いのでネットに情報がある
・上位機種やアクセサリーがどんどん開発されている
しかしYONGNUOも評判の良い会社、製品ですので見た目やそのとき安かった方を買う、という理由でも良いと思います。
パンくんのような質問よくあります。
TTLやハイスピードシンクロの使用をお考えであればGoogle先生に聞いて対応かどうか頑張って調べてください。
マニュアルのみで操作しようとお考えであればそれは「問題なく使える可能性が高い」です。(※使える保証はないので使えなかった場合でもご容赦ください。)
現に私はGODOXのTT685のCanon用を、Sony α7RIIIで問題なく使用しています。
(※ハイスピードシンクロやTTLは使用できません。)
しかし当然のこと、すべての機種を試した訳ではございませんので「使えることも多いんだな」くらいに捉えていただけると幸いです。
ストロボ選び、参考になりましたでしょうか。
最後になりましたが、ストロボは単三乾電池を使用しますので便利な充電池も一緒に購入しておきましょう。
ストロボに必須のアイテム「ディフューザー」についてもまとめていますので、ご興味のある方は是非お読みいただけると嬉しいです(*^-^)
また、今回ご紹介したクリップオンストロボよりも大光量ストロボで、お勧めストロボである「AD200」についても記事にしています。高価になってしまいますがこちらもコスパは非常に高いです。
写真において一番重要なのは、カメラでもレンズでもなく、光のコントロールだと言われています。
ストロボを装着して良い写真を撮りましょう!
著:つっしー