「SIGMA MC-11」とは、キヤノンEFマウントをソニーのEマウントで使用するためのコンバーターです。
実際に1年間使って見たので感想をレビューします。
本記事での使用結果や検証は動作を保証するものではないので予めご了承ください。
SIGMA MC-11を1年間使ってみた率直な感想
率直な感想は「かなり満足」です。
オートフォーカスや瞳AF、写りも完璧で「純正レンズいらないじゃん・・」という感じです。
MC-11があったのでなんの気兼ねもなく念願のSONYに乗り換えできました。
しかしデメリットももちろんありました。
・使えないレンズもある
・使えない機能もある
・望遠は難あり!?
公式に発表されているmc11対応カメラ・レンズ
まずはSIGMAが公式に発表している対応カメラ一覧をご紹介します。
α9シリーズ[α9]
α7シリーズ[α7、α7R、α7S、α7II、α7RII、α7SII、α7III、α7RIII]
α5000/α6000シリーズ[α5000、α5100、α6000、α6300、α6400、α6500]
NEXシリーズ[NEX-3、NEX-3N、NEX-5、NEX-5N、NEX-5R、NEX-5T、NEX-6、NEX-7、NEX-C3、NEX-F3]
そして対応レンズに関しては「SIGMAのfor CANON」のみが公式発表されています。
下記は、公式発表のMC11対応レンズ及びソニーEマウントで使用できるSIGMAの交換レンズです。
35mm フルサイズ
12-24mm F4 DG HSM(Art)
14-24mm F2.8 DG DN(Art)※1
14-24mm F2.8 DG HSM(Art)
24-35mm F2 DG HSM(Art)
24-70mm F2.8 DG OS HSM(Art)
24-105mm F4 DG OS HSM(Art)
60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM(Sports)
70-200mm F2.8 DG OS HSM(Sports)
100-400mm F5-6.3 DG OS HSM(Contemporary)
120-300mm F2.8 DG OS HSM(Sports)
150-600mm F5-6.3 DG OS HSM(Contemporary)
150-600mm F5-6.3 DG OS HSM(Sports)
14mm F1.8 DG HSM(Art)※2
20mm F1.4 DG HSM(Art)※2
24mm F1.4 DG HSM(Art)※2
28mm F1.4 DG HSM(Art)※2
35mm F1.2 DG DN(Art)※1
35mm F1.4 DG HSM(Art)※2
40mm F1.4 DG HSM(Art)※2
45mm F2.8 DG DN(Contemporary)※1
50mm F1.4 DG HSM(Art)※2
70mm F2.8 DG MACRO(Art)※2
85mm F1.4 DG HSM(Art)※2
105mm F1.4 DG HSM(Art)※2
135mm F1.8 DG HSM(Art)※2
500mm F4 DG OS HSM(Sports)
APS-C
17-70mm F2.8-4 DC MACRO OS HSM(Contemporary)
18-35mm F1.8 DC HSM(Art)
18-200mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM(Contemporary)
18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM(Contemporary)
50-100mm F1.8 DC HSM (Art)
30mm F1.4 DC HSM(Art)
16mm F1.4 DC DN(Contemporary)※1
30mm F1.4 DC DN(Contemporary)※1
56mm F1.4 DC DN(Contemporary)※1
※ 発売予定の製品を含みます。
※ テレコンバーターとの併用はできません。
※ 対応レンズ以外の作動は保証しておりません。
※1 MOUNT CONVERTER MC-11は必要ありません。
※2 ソニーEマウント用の場合、MOUNT CONVERTER MC-11は必要ありません。
(上記情報はSIGMA公式より引用)
公式ではCANON純正レンズが対応しているとは発表いないのです。
しかし、「CANON純正レンズもmc11で使えるじゃん」「mc11シグマ以外のレンズでもバッチリ使える!」という事実が広がったため、SONYミラーレス一眼への乗り換えが加速しました。
私の使用環境
私が実際にmc11を使用しているカメラとキヤノン純正レンズは以下の通りです。
カメラ
SONY α7III
SONY αR7III
キヤノン純正レンズ
CANON EF35mm F1.4L II USM
CANON EF50mm F1.8 STM
CANON EF85mm F1.4L IS USM
CANON EF16-35mm F4L IS USM
CANON EF24-70mm F4L IS USM
CANON EF70-300mm F4-5.6 IS II USM
写りもAFも何の問題もなく作動しています。瞳AFもバッチリです。
ただし機能の制約はありました。
手持ちのレンズ全てで上記のようになりました。
AF-SとAF-Cは問題なく使用でき、MF(マニュアルフォーカス)に関してはレンズ側で切り替えれば全く問題なく使用できます。
(AF-Cが使えて瞳AFの追従も可能なのは私的にはSONYに乗り換える決め手でした。)
AF-AとDMFは使えませんが、多くの人にとっては全く問題ないかと思われます。(私も使ったことない・・)
AF-A使用不可
DMF使用不可
プリAF設定不可
アイスタートAF設定不可
AF微調整での調整値設定不可
AF時の絞り駆動設定不可
(個人の使用環境によるもの)
正直よく分からない機能も多いかと思われます。CANONにはない設定であったり、正直重要でない機能ばかりで、多くの人にとっては全く問題ありません。
普段気にしている設定がある方はお気を付けください。
そして気になる点がもう一つ・・・
望遠が問題
私が使用している[CANON EF70-300mm F4-5.6 IS II USM]では大体220mmくらいからAFが合いづらくなり300mmではかなり効きが悪いです。
たまたまかと思って調べましたがやはり「望遠側」での性能は悪いという口コミが多いです。
MC-11マウントアダプターきた。
EF135mm F2L USMは問題なさげ100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USDは
望遠側のAFがダメっぽい。暗いからかもだが・・・AF速度はやっぱ遅いと思うなーRPの時よりは早いと思うが・・・。
レンズのほうが問題なのかなぁ・・・うーむ、わからん。— あめいすめる (@amei_sumeru) June 24, 2019
需要あるかどうか…。
MC-11使用のCanon純正EFレンズ動作報告。
(あくまでも体感による個人の感想です)良好
35mm1.4L2
40mm2.8
85mm1.4LIS
16-35mm2.8L3
24-70mm2.8L2やや迷う
100mm2.8Lマクロ
70-200mm2.8L2かなり迷う
100-400mm4.5-5.6L2AF-Cで瞳AFも動作。望遠は厳しい。#α7III #EFレンズ
— Hanakin_Skywalker (@HNK_Skywalker) May 19, 2019
MC-11,EF70-200の望遠ズームだとAFがかなりもたつく
EF24-105ならやっぱり純正に近いスピードでピント合う— 立ち直れないキジ@10/22 BiSH沼津 (@srmt821) October 4, 2017
どうやら「望遠ズーム」の対応が弱いようです。
単焦点の望遠レンズは問題ないとの口コミが多いです。
動作報告のあるCANONレンズ
一般ユーザーの口コミではほとんどのCANONレンズで動作が確認されています。
しかし、20年以上前の古いレンズになってくると、使用者も少ないためかほとんど動作確認の口コミはありません。
以下は動作確認を裏付ける口コミです。(一部動作不可の口コミも掲載)
α7ⅡにMC-11の動作確認を手持ちで
5018STM 普通に使える
YN100f2 めっちゃ迷う動くは動くけど使い物にならない
SP15-30 動くけど若干遅い ピーキングマニュアルの方が使いやすいかも
24-70L2 普通に使える
70-200L2 普通に使える
70-200L2+1.4Ⅲ めっちゃ迷う
SP150-600G2 全く動かない想定内かな
— ogs (@ogs) December 7, 2017
そして中古美品で安く買えたシグマMC11を介して手持ちのEFマウントレンズを試してみました。50mmF1.8 AFが超遅いが使えそう。TANRON28-300mm初期型 ほぼ普通に使える。TANRON90mmマクロ初期型 こちらも普通に使える。SIGMA150-500mm AFが室内では効かない。#SONYα2 pic.twitter.com/6zpAQN7DJG
— セるしうす (@thelciws) September 19, 2019
以下はAmazonの「SIGMA マウントコンバーター MC-11」のレビューからの抜粋です。
(以上6件のレビューはAmazon「SIGMA マウントコンバーター MC-11」のレビューからの抜粋です。)
ほぼ完璧、だが完璧ではない
デメリットもありますが、自分が使っていたキヤノンレンズ資産をここまでの精度で使用できるなら十分過ぎました。
望遠レンズ以外のレンズは全く買い換える気は無いですし、なんならCANONレンズはとても優秀なので現状で満足です。
さらにSIGMAは度々MC-11のファームウェアアップデートを提供しています。
SIGMAのMC-11のアップデートは基本的には「SIGMA for CANON」用のレンズに対するものです。
しかし、ファームウェアアップデートの度に「使えるキヤノンレンズが増えた」や「精度が上がった」などの話題がネット上に飛び交っています。
SONYはまだまだレンズの種類が少なくとても高価なので、mc-11があることによりキヤノンレンズの選択肢が増えるのは大きなメリットです。
これがなければ素晴らしいソニーのミラーレスカメラを使えていなかったので、SIGMAにめちゃくちゃ感謝してます!(シグマのレンズは1本も持ってないけど笑)
シグマの16.30.56はEF-Mマウントのはずですが
シグマの16.30.56はEF-Mマウント版とSONY Eマウント版があるようですね。
SONYフルサイズミラーレスカメラはAPSCモードに切り替えて使うことができますので、例えば16mmの場合はフルサイズ換算で24mm相当になります。
参考URL(シグマのHP):https://www.sigma-global.com/jp/lenses/cas/product/contemporary/c_16_14/